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執筆者の写真中島未来

<犯罪はどう減らす?>


凄惨な事件が世界の各地で起きる今、怖い思いをしたくない、

大事な人に怖い思いをさせたくないと考えた時、

じゃ、どうしたらいいのか?

警備を厚くする?防犯カメラ?

現実的ハードの部分で考えるのも悪くはない。

でも、不確定で不特定な対象を、常に警戒したり、予防したり、

まるで、来るか来ないか分からないジョーズの襲来を恐れているようなもの。

もっと有益な方法は、視野を狭めていき、

自分が日々接している人との関係性にフォーカスしてみることなんじゃないかと

思います。

怒り、恨み、悲しみ、痛みが自分の中で膨れ上がり、爆発してしまう状態は

1日、2日でなるものではありません。

何年もの年月をかけて、積み重なり、積み上がっていく。

人間は、空白から突然出現するものではなく、人と人が出会い生まれてくるものです。

繋がりがある人が、この世界で皆無な人なんていません。

私たちは、楽しさや幸せもそうだけど、不安や恐怖に自分自身が振り回され、

周りの世界を見失っていないだろうか?

困っている人、悲しんでいる人、助けが必要な人を見過ごし、

ほったらかしにしていないだろうか?

自助努力を強く主張するということは、自分も助けてもらえず、

自分を自分で救う努力をしろ!と撥ね付けられるということ。

そして、人は案外、誰かに助けを求めることが不得意です。

困っているのか、助けが必要なのかは、訴えなければスルーされるし、

よくよく日々気をつけていないとヘルプのサインに気づけない。

助ける、サポートするとは、片っぽからのアクションではなく、

お互いからではないでしょうか。

一人ひとりの存在を尊重する世界にならない限り、

怒りで我を失った人は突然また現れる。

世界を変えられるのも、不安や恐怖を払拭するのも、

やっぱり一人ひとりの慈愛なのです。


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