沢山の人が、「本当の理由」じゃないことに怒っている。
目の前にいる部下が出来ない部下だからではなく、
家事を手伝ってくれない夫が変わらないからではなく、
なかなか業績が伸びないからでも、実はない。
様々な原因に見える要因が、ただの怒りが発生する導火線の火種であったとして、
本当の怒りの原因はなんだろう。
ちょっと掘り進んでみると、
言うことを聞いてくれない子供達が思い当たるかも知れない。
更に掘ってみる。言うことを聞いてくれない子供達じゃなくて、
小さいころ、仕事が忙しくてかまってくれなかった両親が脳裏に浮かぶ。
「もしかして、お父さん、お母さんに私、怒ってる?」
もっともっと掘り下げると、本当の「怒りの原因」が見つかる。
ただ、ひとつ言えるのは、怒りの原因が目の前の人でなかったとしても、イラつきや怒りをぶつけられた相手の多くは、同じようにイラついたり、傷ついたり、悲しんだりする。
「この人の怒りの本当の原因はなんだろう?」とは、なかなか考えてはくれない。
自分に怒りをぶつける相手に嫌な印象を持ったり、無視したり、嫌いになってしまったりする。
自分が日々、なぜこんなにもイライラしているのか、なぜこんなにもすぐ怒りの導線に火がつくのか、不安なのか、悲しいのか、虚しいのかを追求せず、感情が反応するまま、流れ出るままにしていると、
周りの人の多くを傷つけ、結果的にそれが自分にリターンしてしまう。
人はいろいろな形で、自分の中にある怒りなどの感情を外に放出してしまう。
実際に、どんな生き方をしようと、人ぞれぞれでいいと思うけれど、もっと違う生き方も選べるのにと、
イライラしている人を見ると、私はいつもそう思ってしまう。
本当の原因に行き着くのが難しいんだなあ。
でも、実は誰でも出来る。と言うか、本人でなければ到達出来ない。