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思い出の人:渋谷の街で

  • 執筆者の写真: 中島未来
    中島未来
  • 2018年1月20日
  • 読了時間: 1分

私がふと会いたくなる人シリーズ。

その人は、渋谷でレストランバーを開いていた人。

彼は、私と同じ歳くらいだった。

彼のレストランは、かつて私の先輩達がアルバイトしていたお店と同じ、

渋谷の雑居ビルの中にあった。

ある日ふらりと立ち寄ったお店。

「田舎から、魚を送ってもらっているんです」と直送の鮮魚を勧めてくれた。

私はその店長と沢山話した。意識的にした訳ではなかったのに、そのお店は「渋谷と言えばそこ」と

私の行きつけのお店になっていた。

同じ歳で、お店を切り盛りしている彼を私は、素直に「凄いなあ」と思っていた。

心から応援したかった。

頑張っている彼からエネルギーをもらっていたのか、私は渋谷に行くたびに、彼のお店を訪ねていた。

開店から数年後、ある夜、彼は「実はお店を閉めることになったんです」と言った。

理由ははっきりとは覚えて無いけれど、経営が厳しかったのかも知れない。

渋谷を訪れ、その雑居ビルの前を通る度に、あるはずもない2階、

かつて、彼が切り盛りしていたお店の場所に目を向けてしまう。

彼は元気なのかな。

私には沢山の思い出がある街、渋谷。


 
 
 
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